喪女のだらだら駄らいふ

漫画もゲームもそこそこのライトオタク喪女がとりあえず脱喪を掲げつつ考えや行動を残しています。

のれんオリジナルオーダーメイドの豆知識

どうも、だら子です。

早速ですが、実は私のれんの専門店で働いておりました。

(過去形なのはお察しください)
のれん専門店と言うと、大体聞いた方は皆さん驚かれます。
でも案外ニッチな所って需要があるんですよね。

ラーメン屋さんから高級ホテルまで、様々なのれんに携わらせていただきました。
正直今でも「のれん作りたい…!!」と思います。
しかしお店をやっている訳でも、知人が開業する予定もないので作っても持て余してしまう。。

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「じゃあどうするか?」と考えた時、のれんオーダーの時に役立つ知識をまとめようと思いました。
のれんのオーダーで検索すると生地や色を指定して注文する事はできるサイトはあれど、ちゃんと説明している所がない!

 

のれんは掛ける場所で

日当たりや風の強さで適した使う生地や制作手法が

変ってくるんです!!!

「せっかく作ったのに、洗濯したら色落ちしてしまった!」

「思ったのとなんか違う……」

こんなガッカリエピソードは見たくない!


もしもこれからのれんを作る機会がある方は、注文前に一度「自分が使うのれんに適してる物ってなんだろう?」と考えてみてください。
(もし分からなかったら是非ご相談ください!

なんならレイアウトも作りますし、色々手伝います。※私には1円も入りませんご安心ください)

そうでなくとも町にかかっているのれんを見て、この記事を思い返してもらえればと思います。

 日当たり勝負!製作手法の違い

のれんは制作手法が大きく分けて2種類があります。

・プリント
・本染め

オリジナルオーダーをうたっている会社は比較的プリントが多いです。

プリントは本染めに比べてなんとなく敷居が低いイメージがありますよね。
実際プリントは納期が短く、本染めと比べると安く上がります。

 

しかしそれぞれメリット・デメリットがあるのを忘れてはいけません。


【プリント】

・昇華転写…生地に高熱でインクを定着させる手法です。
◎グラデーションや複数色の印刷が可能
◎色、デザインの際限度が高い
◎片面、両面が選べるものが多い
◎洗濯に強い

×風合いがない
×紫外線に弱い(色飛びが激しい)


【本染め】

・染料染め…染料を繊維の奥まで付着させ、着色します。
◎裏表どちらから見ても綺麗
◎生地の風合いが活かせる
◎染色が鮮やか
◎洗濯に強い

×デザイン・色に制限がある
×紫外線・排気ガスによる色落ちに弱い

 

・顔料染め…繊維の表面に色がつき定着します。
◎裏表どちらから見ても綺麗
◎生地の風合いが活かせる
◎染色が鮮やか
◎紫外線に強い

×洗濯に弱い


実は本染め、染料染めと顔料染めという2種類があります。
おそらく本染めと言うと染料染めの事を指します。

室内で使う場合はプリントor染料染め
屋外で使う場合はプリントor顔料染め がオススメです。

しかし、工場によっては染料と顔料をブレンドし、洗濯にも紫外線にも強い染め方をしていたり、プリントでも日光に弱い所もあるので要注意です。
(それを言ったらおしまい感はするんですが、念のため)

後顔料プリント、顔料染めはできる場所は結構少ないです。

 

ちなみにのれんを作る時、色は薄い色より濃い色がオススメ
薄い色は色飛びがしやすく、製作の段階で希望の色と合わせるのが非常に難しくなっています。
特に本染めは職人の手作業が大半ですので、どうしても薄い色がいい場合はプリントが無難です。

 

風を読め!生地の違い

のれんの生地も実に様々な種類がありますが、
こちらで確認すべき条件は「風の強さ」です。

屋外で使う場合、軽い生地だとヒラヒラパタパタ。
お客様の顔にアタックしようものなら第一印象が悪いですよね。

 

・風が弱い、室内の場合は持ち上げやすい薄い生地
・風が強い、屋外の場合は重い、厚い生地 がオススメです。

 

例としてあげると

【室内】

・Gポプリン…比較的安価、平織りの癖のない生地
・シャンタン…横に織の入った上品な印象
(比較的webで見かけるスラブはシャンタンよりも厚い生地です)

 

【室外】

・11号帆布…のれん界の厚手No1
・綿スラブ…横に織りの入った素朴な風合いの生地

上記のようなものがあげられます。

ちなみにお上品なお店でよく見かける麻ですが、屋外使用は原則オススメできません!
格好いいんですが、傷みやすいですし日焼けにも弱い。洗濯はもってのほか。こまめに店内にしまったり手入れできる人のみが使える代物です。

後ぶっちゃけ普通に金額が高い。


おわりに

最近はどの町も閑散としていて、のれんをかけているお店もすっかり減ってしまいました。
のれん業界も右肩下がりだと思います。
でもいつか閉じきっている店も開く!(と信じています)
その時は綺麗なのれんを町いっぱいにかけて賑やかにして欲しいなと思います。

もちろん、のれんはお店だけのものではなく換気が大事な今、部屋の区切りに使ったり新たな用途も生まれています。

お店、お家、様々な所に和の風合いを是非取り入れてみてください!

 

そしてそんなのれんを作りたい気持ちでいっぱいな私。。
何かぼんやりとお悩みがありましたら是非お聞かせ下さい。
ささやかながらお力になれればと思います。

 

あ~作りたい。